2020年度「第2回人権啓発スキルアップ講座」講座参考資料

 

人権啓発スキルアップ講座は、大阪市が 「企業啓発推進事業」 として「基礎講座」受講修了者および人権啓発担当者又は、更なるスキルアップをめざす社内人権研修講師等の人権啓発担当者を対象に、企業における各人権課題全般にわたる対策手法、人権研修の実施手法など、より実践的なスキルの習得を目的として
オンラインで開催いたしました

【開催期間】

〇 3月1日(月)~3月9日(火)(参加者の都合の良い日時に受講できます。)

【講演内容】

① 講 師   天理大学 人間学部 総合教育研究センター                        教職課程研究室 冨田 稔さん

② テーマ  「新型コロナウイルス感染症と人権」 ~浮かび上がった様々な人権の課題~

      冨田 稔さん

講演概要

新型コロナウイルス(COVID-19)は感染の拡大だけでなく、感染者などへの差別や偏見という点でも深刻さを増しています。「コロナ差別」、「コロナいじめ」などと呼ばれる様々な人権問題が浮かび上がってきました。コロナの被害は、誰に対しても「平等」に起きているわけではありません。「社会的弱者」への生活不安(貧困)が深刻化し、閉ざされた人間関係をも作り出しています。さらには、「自粛警察」に見られる不寛容な正義感や同調圧力が、感染者に「対策が不十分だったもの」というレッテルを貼って攻撃する傾向が顕著になっています。       コロナ=悪、コロナ=撲滅の対象として単純化してとらえるならば、コロナ撲滅のためならどんなことでも許されるといった一面的は押し付け傾向を生み出します。そうなれば、感染者は社会的に遠ざけられ、忌避されるものとなります。それが差別なのです。            私たちの「世界」の弱点、危険性、不十分さの数多くが改めて突き付けられました。        本講座では、新型コロナウイルス感染拡大による差別事例や差別が起きるメカニズム、人はなぜ差別をするのか?そして、安心安全な人権文化の世界を創っていくための私たちのあり方について考え合いたいと思います。                              そして、とりわけ、企業においては、これらの差別防止・解消にむけた、企業内の研修・啓発の取組みがとても重要であると思います。